弁護士田中宏幸のコラム
2014年04月18日 金曜日
相続債務の負担割合
Q 被相続人の債務の負担者などについても、家庭裁判所の調停で話し合うことができるのですか?
A 被相続人の債務(借金等)は、法律上相続開始(死亡)によって法定相続分に応じて当然に分割されますので、原則として、遺産分割の対象にはならないと考えられています。
したがって、調停において、当事者間で特定の相続人が債務を相続する旨の合意が成立したとしても、それはあくまで相続人間の内部関係を決めたものにすぎず、その内容を債権者(金融機関等)に主張できるわけではありませんので注意して下さい。
実務的には事前に債権者(金融機関等)との間で交渉して債務者の負担について詰めていくことが多いです。