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弁護士田中宏幸のコラム

2014年05月09日 金曜日

寄与分

Q:遺産分割において寄与分ということを聞いたことがありますが、それはどういうことですか。

A:共同相続人の中に、被相続人の財産の維持又は増加について特別の貢献をした人がいる場合に、遺産分割において、その人の貢献の度合い(これを「寄与分」といいます。)に応じてその人の相続分を増やして、具体的な相続分を算定することがあります。

貢献の内容としては、
1.被相続人の事業に関する労務の提供の場合(家業従事型)
2.財産上の給付の場合(金銭等出資)
3.被相続人の療養看護の場合(療養看護型)

その他がありますが、ここで注意するべきことは、寄与分が認められるためには、親族間において通常期待される程度を超えた貢献が必要です。単に、他の相続人と比較して相続人と比較して貢献の度合いが大きいというだけでは寄与分には該当しないということです。

寄与分が認められるためには、次の要件を満たすことが必要とされています。

1.特別の寄与であること
2.被相続人の財産の維持又は増加と因果関係があること
3.寄与行為に対し対価を受けていないこと
4.相続開始時までの寄与であること

大阪・難波の遺産・相続の法律事務所
田中宏幸法律事務所
弁護士 田中宏幸