• HOME
  • 弁護士田中宏幸のコラム

弁護士田中宏幸のコラム

2014年01月27日 月曜日

遺留分減殺請求の方法

Q 生前贈与や遺贈で現実に遺留分を侵害されている相続人はどのような手続によって遺留分が保護されるのでしょうか。
  また法的手続に期間の制限はないのでしょうか。

A 遺留分を侵害された相続人は、贈与や遺贈を受けた人に対して、侵害された分を返還するよう請求することができます。
  これを遺留分減殺請求といいます。
  この請求を行うときは、時効のこともありますので、誰に対していつ郵便が届いたかを証明できる配達証明付内容証明郵便にするのがよいでしょう。
  この遺留分減殺請求により、法律的には遺留分の範囲で遺産上の権利が遺留分権利者のものとなります。
  しかし、実際に財産を取得するためには、地方裁判所への訴の提起、あるいは家庭裁判所への遺産分割の申立てをしなければならないのが通常です。
  遺留分減殺請求には期間の制限があります。
  遺留分権利者が相続の開始があったこと及び、遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことの両方を知ったときから1年を経過すると時効により、遺留分減殺請求権が消滅します。
  また相続開始から10年を経過したときも時効消滅します。