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弁護士田中宏幸のコラム

2013年11月29日 金曜日

寄与分

Q 私は父が経営していた鉄工所を、高校卒業後長年手伝ってきました。
  そのため、自分名義の不動産や預金は持たず、家のために働いてきました。
  このたび、父が亡くなりましたが、弟たちは父の遺産である工場を売って平等に分けるように主張しています。
  この場合、私の働きは父の相続において評価してもらえるのでしょうか。

A 相続人の内に、被相続人の財産の維持や増加に特別の貢献(寄与)をした人がいる場合には、その人は遺産分割にあたって、法定相続分によって取得する額以上の遺産を取得することができます。
  あなたの場合、お父さんの財産の維持又は増加に特別の貢献をしたものと認められるかどうかが問題となります。
  あなたの寄与分が認められれば、遺産の分割にあたって、評価されます。
  ただ、具体的に多く取得できる額(寄与分)がどれくらいになるかは、相続人間の協議で決めるのが原則です。
  しかし、協議が調わなかったり、協議ができないときは、家庭裁判所に申立てをしてその額(寄与分)を定めてもらうことになります。