事業承継とは、経営を次世代に引継がせることをいいます。 方法として、
上記のような争いにより、事業が不安定になったり事業を続けることが難しくなることも考えられます。また、事業用の不動産の持分を取得するために、他の相続人に事業用の不動産の持分相当額の金員を支払ったために、資金繰りが逼迫し、その後の事業継続が困難になるおそれもあります。したがって、事業を円滑に継続していけるようにするために事業承継の対策が必要となるのです。
事業承継の対策を立てるためには、会社の現状を把握することが必要です。
事業承継の対象となる会社が、そもそも事業承継に適している会社かどうか判断するために、会社の資産・負債の状況を把握することは必要不可欠です。会社の負債が、資産に比べて多額である場合会社の負債をそのままにして、事業承継対策を立てることは問題があります。この場合、会社の負債を整理しながら、事業承継の対策を立てることが必要です。 もし会社の負債の整理ができない場合には、会社の整理を優先して考え、場合によっては事業承継をあきらめることも必要でしょう。後継者に負債を残すだけの事業承継は、お勧めできません。
事業に関連する経営者の資産や負債がどれだけあるのかを判断するために必要です。経営者が保有する会社の株式や事業に使われる経営者個人名義の土地・建物については、経営者が死亡した際に、相続の対象となるからです。
経営者が後継者に考えている人物が、実際には、後継者となることを望んでいないこともあります。事業を渡す側、渡される側の双方が納得した上での事業承継対策を採ることが必要となります。
経営者自身の資産・負債の状況とも関係しますが、法定相続人の把握、法定相続人の人間関係、事業に関する資産の保有状況、相続税額の試算・納税方法などに関する問題点です。
経営者の個人資産が、事業用に用いられている場合や、経営者の保有する株式数が多い場合などは、経営者の相続の際に、相続に関する問題が発生する可能性が高くなります。事業承継の対策を考える際に、予め相続の際に予想される問題点を把握することは、必要不可欠でしょう。
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